北出明氏による講演及び杉原サバイバーによるパネルトークイベント「Visas of Life and the Epic Journey」の開催

　3月25日、当館は、ホロコースト追悼委員会（National Holocaust Monument Committee）との共催で、北出明氏による講演及び杉原サバイバーによるパネルトークイベント「Visas of Life and the Epic Journey」を開催し、多くのホロコースト生還者の子孫を含む80人以上が参加しました。
 
　冒頭、エリズ・デュベ氏（バイオリン）及びオレリー・デュベ氏（チェロ）による映画「シンドラーのリスト」のテーマ曲が披露された後、山野内勘二大使が挨拶を行い、戦後80周年であり、かつ、アウシュヴィッツ強制収容所の解放80周年の節目となる本年に、杉原千畝等の功績や杉原ビザ生存者（サバイバー）の子孫から話を聴く機会が得られることは非常に有意義であり、関係者の協力に感謝する旨述べました。また、ユダヤ系避難民に2,000件を超える査証を発給した杉原千畝や第二次世界大戦中に人命救助に尽力した他の外交官たちの勇気ある行動について言及するとともに、同外交官たちの存在を明らかにする上で大きな役割を果たした北出氏の功績を称えました。
 
　続いて、「続・命のビザ、遥かなる旅路 ～7枚の写真とユダヤ人救出の外交官たち～」の著者である北出明氏が、写真アルバムに収められているユダヤ系避難民の人生を辿る自身の調査・研究について講演しました。
 
　講演後は、ホロコースト追悼委員会のアネット・ワイルドグース委員長がモデレーターを務めて、杉原サバイバーの子孫（バレル・ローダル氏、コリンヌ・バウムガルテン氏及びジュディス・ラーマー・クローリー氏）によるパネルトークが行われ、それぞれ家族の体験談やホロコースト犠牲者への追悼及び人道主義の重要性について言及がありました。最後には質疑応答が行われました。
 
　続いて、フローララブ・キャッツ氏（ソプラノ歌手）及びナターシャ・ギリエール氏（ピアノ）により計3曲が披露され、最後に、スタン・クッチャー上院議員（加日議連共同議長）による閉会の挨拶で締めくくられました。
 
　その後、ホロコースト追悼委員会の共同議長であるジョエル・ディーナー氏とその妻バーバラ・ディーナー氏、そして嶋公邸料理人が用意した日本・ユダヤ料理を囲んでのレセプションが行われました。
 

映画「シンドラーのリスト」のテーマ曲を披露するエリズ・デュベ氏（バイオリン）とオレリー・デュベ氏（チェロ）	挨拶を行う山野内大使
日本に逃れてきたユダヤ系避難民に関する講演を行う北出明氏	パネルトークの様子 （左から、バレル・ローダル氏、コリンヌ・バウムガルテン氏、ジュディス・ラーマー・クローリー氏、アネット・ワイルドグース・ホロコースト追悼委員会委員長）

自身の体験を話すバレル・ローダル氏	自身の体験を話すジュディス・ラーマー・クローリー氏	自身の体験を話すコリンヌ・バウムガルテン氏

 

フローララブ・キャッツ氏（ソプラノ歌手）とナターシャ・ギリエール氏（ピアノ）による演奏	スタン・クッチャー上院議員（加日議連共同議長）による閉会の挨拶