石兼大使の2019年新年のご挨拶

平成31年1月4日
 

 明けましておめでとうございます。
 
 2017年11月に着任して早いものですでに1年以上が経ちました。
 
 この間、日加関係は様々な分野で重要な進展を見せました。両国の経済分野においては、「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定」(CPTPP)の日加両国における批准、日本企業も参画するカナダにおけるLNG事業の投資決定がありました。安全保障の分野においては、北朝鮮による「瀬取り」を含む違法な海上活動に対する警戒監視における協力、日本国の自衛隊とカナダ国軍との間における物品又は役務の相互の提供を可能にするための協定(通称、日・加ACSA)の署名などが行われました。両国間のハイ・レベルの対話においては、安倍総理のシャルルボワ・サミット出席を始めとして、日加両国間で頻繁な要人往来がありました。また、昨年11月には安倍総理がトルドー首相とパプア・ニューギニアで会談し、日加両国は、自由,民主主義,法の支配等の基本的価値を共有する同士国として,「自由で開かれたインド太平洋」というビジョンの実現に向けた具体的で戦略的な協力を進めていくことで一致しました。
 
 昨年は日加修好90周年(日本が最初にカナダに外交使節を設置してから90周年)の節目の年ということで、様々な行事が開催され、両国国民の相互理解が一層深まる契機となったと思います。当館は、この節目に、両国の交流の礎となっている様々な人物をフィーチャーした動画「Japan, Canada and Me」を作成しました。日本とカナダの架け橋として活躍されている人々の生の声を是非一度聞いて頂ければと思います。
 
 本年は、我が国で日加が参加するG20首脳会合、アフリカの開発支援に関するTICAD7といった外交イベントの他、ラグビーのワールドカップも日本で開催されます。日加修好90周年は2019年も続き、両国で様々な関連行事が開催されます(2019年は、カナダが最初に日本に外交使節を設置してから90周年の節目にあたります)。本年は、これらの様々な機会を捉えつつ、日加間の戦略的な協力関係を更に推し進め、外交、経済、文化等様々な分野で具体的な行動に結びつけていく年にしたいと思っておりますので、本年も皆様方の力強いご支援、ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。
 
 末筆ながら、皆様のご健勝とご多幸を心より祈念申し上げます。
 

平成31年元旦