2020年度及び2022年度加日文学賞授賞式の開催

令和6年5月9日
 5月9日、カナダ国立美術館において、2020年度及び2022年度加日文学賞授賞式が開催されました。式典は、カナダ芸術審議会と当館との共催で行われました。加日文学賞は、カナダ人作家による、日本や日本に関係する事柄、さらに、日本とカナダ両国の相互理解促進をテーマに執筆された、文学的に優れた作品を表彰するものです。さらに、カナダ人作家による、日本語から英語或いはフランス語に翻訳された作品も表彰の対象です。
 
 2020年度の英語書籍部門受賞作品は、マイケル・プライア氏の「Burning Province」(McClelland & Stewart出版社)、フランス語書籍部門受賞作品は、アリス・ミショー・ラポワント氏とジネット・ミショー氏の「Néons et sakuras」(Héliotrope出版社)が選ばれました。
 
 2022年度の英語書籍部門受賞作品は、増谷松樹氏の「I will be more myself in the next world」(Mother Tongue Publishing出版社)、フランス語書籍部門受賞作品は、島崎あき氏の「Suzuran(鈴蘭)」(Actes Sud出版社)が選ばれました。
 
 式典では、山野内勘二大使が受賞者に対する祝辞を述べつつ、日本とカナダ両国の関係強化に貢献しているとして受賞者および出版社に感謝の意を表しました。 さらに、日本とカナダの関係において文学が果たす重要性についても述べました。続いて、ミシェル・シャウラ・カナダ芸術評議会会長兼最高経営責任者から祝辞が述べられました。
 
 続いて、山野内大使とシャウラ会長は、各受賞者及び出版社に賞状を授与しました。これを受けて各受賞者は、受賞のスピーチを行い、作家としてのキャリアを支えてくれた人々に感謝の意を表しました。
 
 式典の最後には、スタンレー・クッチャー加日議連共同議長兼上院議員が乾杯の挨拶を行い、日本とカナダの相互理解と友好を深める上での文学の重要性を強調しました。
 
  注:加日文学賞運営資金の一部は、日加両国の芸術文化コミュニティーの絆を一層強化することを目的として1988年に日本政府により設立された加日基金から出資されており、同基金は、カナダ芸術審議会が運営・管理を行っています。

 
山野内大使による祝辞

 
シャウラ・カナダ芸術評議会会長兼最高経営責任者による祝辞

 
式典に集まった多くの参加者

 
クッチャー上院議員の乾杯の挨拶

 
式典で飾られた受賞作品 左から、シャウラ会長、プライア氏、ミショー・ラポワント氏、
ミショー氏、島崎氏、山野内大使、クッチャー上院議員