カールトン大学日本講義シリーズ再開記念シンポジウム:「日加関係と変革的リーダー安倍元総理の功績」

令和4年9月29日
 9月29日、カールトン大学において日本講義シリーズ再開記念シンポジウム「日加関係と変革的リーダー安倍元総理の功績」が開催されました。
 
 山野内勘二大使は基調講演を行い、カールトン大学歴史学部のジェイコブ・コバリオ准教授が2022年7月に逝去した安倍晋三元総理(在職年:2006年~2007年及び2012年~2020年)について講義を行いました。
 
 基調講演で山野内大使は、安倍元総理は「先見性の明のある人」であり、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)ビジョンの「生みの親」であると述べました。山野内大使は、安倍元総理が官房副長官として小泉総理訪朝に同行した時に遡って、様々な立場で自身の安倍元総理に仕えた経験について言及しつつ、アベノミクス、TPP11、米上下両院でのスピーチ等に触れました。また、安倍元総理が日加関係の深化に関心を寄せていたと述べました。また、山野内大使は、安倍元総理からの山野内大使出発前の面談時のメッセージを胸に刻んで、駐カナダ大使として日加関係の更なる強化に向けて尽力したい旨述べました。
 
 コバリオ准教授は、安倍元総理の国内政策、外交政策及びレガシーを中心に話しました。コバリオ准教授は、安倍元総理の国内政策は、「アベノミクス」に代表される経済政策で日本の再生を目指したと説明しました。また、外交政策に関しては、安倍元総理を「使命を持った指導者」とし、FOIPとセキュリティ・ダイヤモンド構想を中心に説明しました。コバリオ准教授は、日加関係の更なる深化に対する確信と可能性についても話しました。講義は、米国との同盟、集団的自衛権やFOIPビジョンを含む「積極的平和主義」という安倍元総理の外交政策は、国際的にも妥当な地域安全保障・防衛システムであると結論付けました。
 
 シンポジウムには、外交団、カールトン大学やオタワ大学の教授陣や学生を含む50名以上が参加しました。
 
山野内大使による基調講演

 
コバリオ准教授による講義

 
コバリオ准教授による講義から 観客