日本酒マスタークラス・イベント「Japanese Sake:9 Selected Brands」の開催

令和7年2月3日
 2月3日、日本貿易振興機構(JETRO)と共催で、広報文化センターにおいて、オタワ市内のレストラン業界やソムリエ業界関係者、政府関係者等を招き、日本酒に関する知識向上とカナダへの日本酒の普及と輸出促進のための日本酒マスタークラス・イベント「9 Brands Sake」を催しました。2018年に「酒サムライ」*の称号を授与され、自らも「Saké Scholar Course」を設立するなど日本酒教育事業だけでなく、ソムリエ及び日本酒学講師としてカナダ国内外で精力的に日本酒の普及に取り組んでいるマイケル・トレンブレー氏が講師を務めました。
 
 また、本イベントはJETROがLCBO(オンタリオ州酒類管理委員会)と共催して本年2月2日から3月1日まで開催する日本酒のキャンペーン「Sake Month」に合わせて開催するものでもあります。本イベントで提供される9銘柄は大使館からも近いLCBOのキング・エドワーズ店舗でも購入が可能です。本イベントと「Sake Month」が相俟ってカナダでの日本酒のより一層の普及が進むことが期待されます。
 
 山野内勘二大使が冒頭挨拶を行い、日本酒の長く豊かな歴史について語ると共に、カナダへの日本酒の普及拡大及び輸出促進への意欲を述べました。
 また、日本貿易振興機構の山田次長からは、今回のLCBOとのイベントSake Monthを契機としてカナダで日本酒への認識が更に高まっていくことへの期待が語られました。
 次にオンタリオ酒協会会長・オザワカナダ社長の小澤彰太郎会長から、当館が所在するオタワの飲食店業界における、より一層の日本酒の普及への意欲が語られました。
 
 鏡開きと乾杯の発声の後、講演が開始され、まず本イベントに日本酒とのペアリングのための麹でつくられたおつまみを提供いただいたBrasserie San-O社の鈴木典子社長から様々な調理方法に活用可能な麹の魅力に関するプレゼンテーションがありました。
 その後、トレンブレー氏から日本酒に関する基礎知識を始め、うまみ成分の分析とそれに着目した食材とのペアリング、気候風土による特徴等、科学的観点からの説明が行われました。参加者は、Sake Monthで販売される9酒類の日本酒をトレンブレー氏の解説と共にテイスティングし、知識を深めました。
 
 本イベントには日頃、日本酒のカナダでの流通に活躍するエージェントの方々も参加しており、講演終了後、オタワ周辺のレストラン関係者の方々をはじめとした参加者と交流を深めました。こうした交流を通じて日本酒のビジネスがさらに進められていくことが期待されます。
 
*「酒サムライ」は、日本酒及び日本酒文化の歴史と素晴らしさを様々な活動を通じて国内外に広めることを目的として日本酒造青年協議会が授与する称号。現在までに任命された「酒サムライ」は、世界中に約100人。

 
冒頭挨拶を行う山野内大使

 
日本貿易振興機構山田次長による挨拶

 
オンタリオ州酒協会小澤会長による挨拶

 
Brasserie San-Oの鈴木典子社長による麹に関するレクチャー

 
日本酒の魅力を伝える酒サムライのトレンブレー氏

 
テイスティングに使用した9銘柄

 
本イベントでのおつまみと9銘柄の酒グラス
麹のおつまみの他、Azuma Foods社からもおつまみの提供があった。
 
会場の様子

 
講演後の日本酒を取り扱うエージェントと参加者との交流の様子